令和3年度 拓魂碑春季例祭

 

式辞

謹んで拓魂碑に祀られている全学友、全職員、全学生の御霊に申し上げます。母校・拓殖大学並びに学友会は、建学の理念を遵守し、力強く且つ逞しく前進を続けております。

中国武漢で発生した凶悪なる新型コロナウィルス感染は未だに弱まることなく世界中を覆い尽くしております。世界へワクチンの安定供給が計画通り出来ない今、東京・大阪などでおこなっている蔓延防止措置は、第四波を見据えながら少しづつ正常な社会活動に復帰する為に努力を重ねております。

大学もリモート形式で卒業式・入学式を実施しました。ようやく学生が大学に帰ってきてキャンパスに活況が戻りつつありますが不安は隠せません。

さて、国外に目をやるとコロナ禍の最中、香港では「一国二制度」を無視した中国政府の一方的な法律施行による抗議行動が政府の圧力で踏みにじられ、民主活動家を逮捕。国際社会からの声も聞かず、力で押さえつけてしまいました。

また、2月1日発生したミャンマーの軍事クーデターは、国民の大きな抵抗と国際社会からの批判が注がれておりますが、中国・ロシアの指示を得て、国民への弾圧が繰り返し行われております。「警察官が国民を銃撃する」というニュースを目の当たりにして言葉を失い怒りが込み上げてくるのを感じました。毎年「海外在住OB訪問研修」でお世話になっているところの香港とミャンマーは、今年も中止しますが、現地のOBの皆さんの安否が気になります。早く平穏な状態に戻るよう祈念いします。

本日、拓魂碑に入魂される学友は14代宮前会長が2期目の平成元年12月に急逝し会長代理・会長代行を勤め会務を執行した臼井 果(42期)殿始め学友64人、教職員・学生8人が入魂され、合わせて8764人となります。

以上謹んでご報告申し上げます。

拓魂碑におわします諸先輩の霊位には何卒、母校・拓殖大学並びに学友会の未来をお守り下さいますようお願い申し上げ、式辞と致します。

令和3年4月23日
拓殖大学学友会
会長 赤澤 徹