世界を駆ける吉永ファミリーの活躍

   2014/05/31

吉永ファミリー①

今年は日伯移民100周年となる記念すべき年である。1908年4月28日に日本移民781名を乗せた笠戸丸は神戸港を出航した。爾来100年の時が流れて、今日、日系人はブラジル社会の様々な分野で活躍している。

吉永正義氏(61期)は、九州の名門、小倉高校から海外雄飛を志して拓大へと進学。1962年、大学3年時に学生移住連盟の南米学生実習調査団に参加。卒業後は会社経営や北九州青年会議所の理事長として手腕を発揮しながら、南米との交流を続けてきた。さらに、ペルーでの学校建設や親善コンサートなど氏の功績は数えきれないほど多い。既に『茗荷谷たより』でも過去に何度も紹介されているが、氏のボランティア・スピリットあふれる行動力は人々を魅了してやまない。くわえて、多くの人望を集められ人脈も幅広いことで知られている。

さて、氏の長男の拓哉氏は、現在、「サンパウロ新聞」の記者として日本とブラジルを股にかけて活躍中である。同紙では、「波乱万丈”押忍人生”生き抜いて」(拓大OB「拓魂」貫く高木一臣翁)をはじめ拓大に関する記事を多数執筆されている。拓哉氏自身は拓大OBではないものの「父から拓大魂を授けてもらい南米に雄飛した」という。まことに素晴しい拓大精神を継承している若人である。また、今年、自らの体験を綴った『ぶっちぎり少年院白書』(二見書房)を全国出版。全国紙、地方紙の書評で紹介される話題作となっている。氏の卓越した取材能力、文章力は評価が高く異色の作家としても注目されている。

また、次男の高拓(こうたく)氏は、九州産業大学デザイン科出身で、作家・イラストレーターとして脚光を浴びている。『給食番長』(長崎出版)、『飼育係長』(同)の「わんぱく小学校シリーズ」が大ヒット。たちまち、絵本部門のベストセラーとなっている。まもなく第3弾の『あいさつ団長』が発行される予定。同書は氏の描く独特のインパクトがある画風が人気となっている。あわせて、食育という教育的観点からの評価も高いという。現在、マスコミからの取材や全国サイン会等で多忙を極めているとのこと(詳しくはホームページをご参照ください。URL:http://www.edomacho.com)。

ところで、「学移連50周年ブラジル訪問団」の団長として吉永正義氏は、今年11月にブラジルに渡る(学友会ホームページにて既報、7月7日付ニュース)。現地では、拓哉氏も取材で同行するという。この歴史的なイベントの成功を願ってやまない。そして、吉永ファミリーの活躍に熱いエールを送ろうではありませんか。

(90期 岩武光宏)

吉永ファミリー②吉永ファミリー③