平成24年度拓殖招魂社の秋季例祭が母校・拓殖大学の創立記念日にあたる11月3日(土、文化の日)、木々も色づき始めた快晴の八王子キャンパスで厳かに行われた。

拓殖招魂社には明治37年、日露戦争に際し中国で特別任務を帯びて活動中捕らわれ、僅か25歳の若さで異境の地で散った第1期生の脇光三先輩を始め、母校関係戦没者及び母校の建学の理念に共鳴し、殉じられた関係者395柱が合祀されている。

祭主福田理事長はじめ渡辺総長・学長以下理事、幹部教職員、学生代表、学友会、後援会の役員が列席し、静かに執り行われた。

この後引き続き拓魂碑前にて前記拓殖招魂社例祭に参列された方々が列席され、学友会主催による拓魂碑秋季例祭が行われ、赤澤会長の式辞(別掲)に続いて参列者70人がしめやかに献花し先人の冥福を祈った。

なお、新たに学友99人が入魂され、合わせて7,117人になった。(Ｏ)

【動画】平成24年度拓魂碑秋季例祭

会長式辞

謹んで拓魂碑に祀られている全学友、全教職員に申し上げます。

私たちの母校・拓殖大学並びに学友会は建学の精神である、積極進取の気概を持ち、その精神を遵守し力強く邁進しています。

我が学友会は明治四十二年創立され、今日まで一貫して母校の発展と学友間の親睦を図る為、あらゆる努力を続けております。

現在我が国は、昨年三月の東日本大震災の復興を最優先課題として進めておりますが、その進捗状況は満足の行くものではありません。

国内にあっては政治・経済が停滞しており、なかなか脱却できておりません。

また外交面では周辺国との領土問題があり、解決の見通しはたっておりませんが、政府の毅然とした対応が望まれます。

反面、明るい話題では、この夏行われたロンドンオリンピックに若い学友七人が出場し大活躍しました。

即ちレスリングでは大学史上初めてとなる金メダル。そして銅メダルを獲得、さらにマラソンではメダルにも相当する６位入賞を果たし、大学関係者、全学友は大いに沸き、感動し、誇らしく思いました。この点を特にご報告申し上げます。

この中にあって大学が進めている文京キャンパスのルネサンス事業も第三ステージに入っており、平成二十七年度の完成を目指して工事は着々と進んでおり、竣工の暁には拓大教育の一大拠点となることでしょう。

そして、学友会にあっては引き続き経費の削減を第一に、効率的に運営すると同時に、いかにして母校の発展に寄与できるか、さらに会員相互の親睦をより一層図るべく努力を傾けてまいります。

本日、拓魂碑に入魂される方々は先の大戦の学徒出陣で特攻隊として空中戦の末生還した、専門部十六期、大貫健一郎殿、元奈良県支部長、専門部二十四期の古野敏夫殿はじめ

学友九十九人、合わせて七千百十七人になります。

拓魂碑におわします諸先輩の霊位には何卒母校・拓殖大学、学友会の未来をお守り下さいますようお願い申し上げ、式辞と致します。

平成二十四年十一月三日
拓殖大学学友会 会長 赤澤 徹

今回入魂者