北短ミュージカル交流会 レポート(松本航)
外国語学部中国語学科 1年 松本 航
私は2015年度語劇祭に出場し、賞を頂いたことをきっかけにこの交流会に参加させて頂きました。今回のミュージカルはそういった立場から、次年度の語劇祭で活かせないかと考えをめぐらせながら拝観しました。
まず感じたのは規模の大きさでした。なにしろ会場が大きかったため、道具は実際のものよりもかなり大きく作られ、キャストの動きも観る者全員に伝わるよう工夫されているのが分かりました。私が語劇祭に出た時にも大きさには配慮しましたが、その何倍もの数の観客を相手にしても物怖じしない強さは比べものにならないほどでした。
公演の翌日、私たちはミュージカルの準備が行われていた体育館を見させて頂きました。そこには練習時に使っていた道具や貼り紙などが残っていて、美しくつくり上げられた作品の舞台裏を垣間見ることができました。ステージ側には練習を行っていたスペースがあり、反対側には広報活動のためのスペース、さらにその奥の壁に大きく目のイラストが描かれた紙が貼られ、出演者の演じている時の目線の目印として使われていたと伺いました。ひとつの空間がうまく活用され、そしてこの空間を共有する人々がそれぞれの作業をしながらも想いを一つにしてきたということを考えると、この場所が発する空気にも感動を覚えました。
この二日間で、ミュージカルをつくる人々の「想い」が作品をより良いものにしていることがよく分かりました。その表れとして、私はパンフレットに挿まれた手書きのメッセージに作品への想いを感じ、途中休憩の時には用意されたお茶を飲みながら物語の話を交わす人々の姿を見て観客への想いを感じました。そして特別出演されていた福沢良一さんからお話を聞き、指導する方々の学生に対する想いを知りました。想えば作品はどこまでも良くすることができる。この“想う”ということをこれからの語劇祭につなげていこうと思います。