WiLL 6月超特大号

 

WiLL6月号

花田紀凱 責任編集(ワック、定価800円)

<石井英夫の今月この一冊>が「渡辺利夫『アジアを救った近代日本史講義』」を大きく採り上げた。PHP新書972円である。評者の石井氏は雑誌2ページの中に“拓殖大学”の文字を14か所も散りばめている。慶大出身の著者(渡辺利夫拓大総長)が母校ではない拓大に対する並々ならぬ愛情と、烈々たる気迫には「思わず脱帽させられてしまった」とも書いている。そもそも副題が「戦前のグローバリズムと拓殖大学」なのだ。

拓大100年史(本年で114年目)の始まりが台湾協会学校で、草創期を担った桂太郎、後藤新平、新渡戸稲造の人柄についても正しく説明がなされている。書評の末尾が「読むものすべての胸を熱くさせる」のだから卒業生たるもの必読せねばなるまい。

口絵<我が青春の…ヴィヴィアン・リー>10ページは<時代の女神たち①>の新企画だろう。風と共に去りぬ、哀愁、アンナ・カレニナ…。とどめは1964東京オリンピックを実況したNHKアナウンサー大座談会。次の7月号(5月26日発売)に続くそうだ。(M)

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