内山高志、安定の強さでV9

 

内山対ぺレス②

WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチが12月31日(水)大田区総合体育館で行われ、王者内山高志(ワタナベ、拓大100期)が挑戦者・同級8位イスラエル・ペレス(アルゼンチン)をTKOで破って9度目の防衛を果たした。

内山は序盤から的確なパンチをヒットさせていった。試合が進むにつれ相手も大きなパンチを打ってきて、強烈なパンチの応酬になる場面もあったが、内山はガードもかたく、逆に相手の足は止まり気味になっていった。中盤に差し掛かると相手は逃げ腰になり、内山は何度も追い込んで強打を浴びせ会場を沸かせたが、もうひと押しが足りなかったのか、相手にもスタミナがあったのか、ダウンを奪うまでには至らなかった。次は倒すかと思われた9ラウンド終了の時点でペレス側が棄権を申し出て、内山のTKO勝ちが決まった。

勝者インタビューで内山は相手について「ディフェンスがうまいが、大ぶりなパンチでブロックしていれば問題ないと思った」と余裕あるコメント。KOできなかったことについては「スカッとしたボクシングを見せたかった」と残念がった。最後に観客への感謝の気持ちを何度も述べ、変わらぬ謙虚さを見せながら、年末数多く行われたボクシング世界戦を勝利で締めくくり、一段とファンを魅了した。(S)

内山対ぺレス②内山対ぺレス③