月刊Hanada 6月新元号
花田紀凱 責任編集(飛鳥新社、900円)
総力大特集120ページ<令和時代と皇室の危機>には「菅官房長官、沈黙の七十五秒」(長谷川幸洋)とか「愛子様が天皇になる日」(工藤美代子×本郷和人)とか「安倍の次は菅官房長官で決まり」(飯島勲)などに並んで「万世一系こそ日本の歴史」(渡辺利夫=拓殖大学学事顧問・前総長)たぶん月刊Hanada初登場ではないか!「私は奉職する大学で『日本近代史』の講義を担当しています」と語り調で、学生に少しでも歴史に関心を持たせるため、明治期身辺のエピソードから切り出す。一度聴講出席してみたいものだ。
とうとう155回目になったジャーナリスト堤堯×久保紘之のコンニャク問答<「令和」決定 三つのキー・ポイント>は、まさに斬人斬馬の勢い。元文藝春秋編集長の堤氏と、相方の久保の両将は「『源氏』か『万葉集』か」の中で“源氏物語”をも切って捨てる。また<不用意発言が命取り>は、吉田茂の「バカヤロー発言」の真相と、塚田一郎「忖度発言」が身辺の敵を忘失した結果の命取り。これがバカ丸出しだ!と返すカタナの切れの良さ。
<首都直下型、南海トラフに備える・・・>(目黒公郎・東大教授)は「勇気と責任感があるという意味では、後藤新平(1857-1929)は偉かったと思います」と大正12(1923)年の関東大震災の帝都復興計画立案をたたえる。後藤の腹心だった永田秀次郎(東京市長、拓大学長)の功労も同じ。(M)