平成30年度留学生地域研修感想文(神奈川班その4)

 

酪農王国オラッチェ

政経学部政経学科 3年 カーオコム バッサラコーン(タイ)

今回の神奈川県に留学生地域研修では二泊三日の中でいろいろなところに見に行ったり、見学したりしました。初日は貿易の最前線横浜港の視察というテーマにより、まず初めに「山九株式会社」に行きました。そこでは事業内容から工場について詳しく説明していただきました。山九株式会社は一般港湾運送事業、貨物自動車運送事業だけ提供する会社だと思っていましたが、国際物流事業、倉庫事業、機工事業など幅広い物流サービスも提供しているということが分かりました。現在日本全国で41支店があり、中国、東南アジア、欧米など海外にもたくさん支店があります。また私は初めて山九という名前を聞いたとき、疑問に思ったのは英語の「Thank You」と同じ言葉なのか、なぜこの名前を社名にしたのかでした。調べてみると、実は創設者中村精七郎はロンドンの街角で道を尋ねました。親切に道を教えてくれた紳士にお礼を言うと、その紳士も自分を信頼してくれたお礼に、「Thank You」と言い残しました。 言葉も、文化も異なる初めての人との出会いの瞬間に、尋ねる人と応える人との信頼が感謝の気持ちと言葉で結ばれてその感謝の気持ちを会社の名前に選んだという理由があることが分かりました。

次に午後から行った横浜港メガターミナル株式会社の見学ではコンテナの流れを教えてもらいました。本牧ふ頭が横浜港で最大のコンテナふ頭で、横浜港全体のコンテナ取扱個数の約6割を取り扱っていて、日本でも枢要のコンテナふ頭ということです。さらに省エネ化や環境にやさしい港づくりの考えもあり、太陽光発電設備やLED照明の導入など、環境にやさしい港づくりを目指し、港の省エネ化に積極的に取り組んでいます。

他に就職についての話が少しありました。この会社に外国人の方、例えば中国人やタイ人など働いている人がいるそうです。

次は横浜港でロイヤルウィングという船に乗り、船上より視察しました。日本で乗船することは初めてでした。その日は天気が良くとてもいい気持ちでした。

二日目、環境にやさしい循環型リサイクルの視察という予定で、生ゴミ工場から鉄工場まで様々な工場に見学しましたが、非常に関心を持ったのは横浜市資源循環局の金沢工場です。金沢工場ではごみ焼却工場設備概要を分かりやすく丁寧に説明していただきました。まずは可燃ごみを集めてきた収集車は、「投入ステージ」で、ごみを一旦溜めておく「ごみピット」にごみを落とし込みますと、「ごみクレーン」でごみを掴み上げ、「ごみピット」から「焼却炉」にごみを投入します。この時に大切なのは、ごみをかき混ぜ均一にしてから投入することです。資源物や不燃物は、ごみの収集時に細かく分別されているため、ごみ焼却工場には原則として「可燃ごみ」だけが運ばれてきますが、その「可燃ごみ」の中にも、水分を含んだ生ごみのように「燃えにくいごみ」と、紙のように「燃えやすいごみ」が混ざっています。そのため、ごみクレーンで、均一にかき混ぜごみを燃えやすくなります。

以上のようなことから、日常生活において私たちがごみを捨てることに対して考えなければならないことが分かってきました。つまりごみを捨てる前にきちんと分別することが大切だし、特に生ゴミの約80%は水分、また生ごみの水分は、腐敗や悪臭の主な原因、それだけではなくごみ焼却工場でのごみを燃えにくいごみになるから、生ごみの水切らないとごみを燃やすときにもっと時間がかかるし、大変なことになってしまいます。これからごみをきちんと分別してごみの水分を切り、捨てようと思います。また友達や知り合いの人にもごみの正しい捨て方を伝えようと思っています。特に私の国では現在ごみをきちんと分別できないなどのごみの問題がだんだん激しくなってきています。

三日目は工場に見学ではなく、様々な観光地でゆっくり遊んできました。例えば静岡県函南町に酪農王国オラッチェ、箱根駅伝ミュージアムなどを見学しました。他にただ遊ぶだけではなく、拓大の先輩たちに会え、交流する機会があり、先輩たちから日本の文化や習慣だけでなく、日本に就職することについてもアドバイスをもらいました。それで、これからの自分の進路についてどうするか、将来のことどのように考えるべきか。前よりだんだん分かってきました。

今回の神奈川県に留学生地域研修では様々な工場を見学させていただくことができ、とても良い経験をさせてもらいました。参加させていただきありがとうございました。