先輩方の熱い想いに圧倒された四日間(平成29年度海外OB訪問研修・香港)

   2018/11/08

香港の夜景

香港の夜景

商学部経営学科 1年 笠原綾乃
埼玉県立和光国際高等学校出身

はじめに

この研修を通し海外で活躍されている先輩方にお会いすることで、これからの学生生活をもっと充実したものにしたいという思いで参加しました。海外で働いてみたいという気持ちがありましたが私には身近に海外で働いている人がいなかったので、先輩方と会うことでこれからの将来を考える良いチャンスだと思いました。それから、日本のものを世界へ発信するという仕事に興味があり、香港には日本食卸の仕事をされている先輩もいるということを知り今回のOB訪問研修に応募しました。

また、日本よりもグローバル化の進んでいる香港にも興味がありました。様々な国の企業や人の集まる香港を訪れ、実際にその中で働いている人の話を聞き、その空気を自分の肌で感じてみたいと思いました。

研修内容

香港理工大学にて

香港理工大学にて

9月10~13日の三泊四日、香港でたくさんの先輩方にお世話になりました。一日目の香港に着いたその日の夜は、学友会の香港マカオ支部の先輩方との夕食会でした。大勢の先輩方との食事は緊張したけれど、為になるアドバイスや普段聞くことのできないようなお話を聞くことが出来て、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。そして、その後香港の夜景も見に行きました。100万ドルの夜景と呼ばれる香港の夜景はカラフルでとても綺麗で感動しました。

二日目は国際列車に乗り香港から中国へ移動し、加藤先輩の工場などを見学しました。香港から広東省東莞市へ行き街並みや雰囲気が全然違うことに驚きました。ここでは、加藤先輩のアパレル製品の検品工場、セーター生産工場、電子部品工場を見学させていただきました。私たちが見学した工場は環境条件の良い所ばかりでしたが、中には環境が劣悪なところもあるというお話や、従業員は地方からの出稼ぎが多いという話を聞き、貧富の差を感じました。自分が大学に通えているこの環境にもっと感謝しなくてはと感じました。香港に帰ってからの夕食では、先輩方とお話しする中で自分の意見を自分の言葉で表現することの大切さを感じました。自分の考えを持つためにはそれなりの知識も必要で、自分には足りないことだらけだと思い知らされました。

三日目は上野先輩の投資先のIT関連企業の方々からお話を聞き、その次に宮松先輩の日本食卸の会社を見学、香港理工大学の学生と交流をしました。上野先輩の投資先の会社の方々のプレゼンテーションでは、自分の英語力のなさと、知識のなさを痛感しました。海外の企業のお話を聞ける機会はなかなかないので、とても良い経験が出来ました。宮松先輩の日本食卸の会社では、たくさんの日本の食材を見ることが出来ました。香港で日本食は大変浸透していて、街を歩いていてもたくさんの日本食レストランを見かけました。このようなレストランへ日本の食材を配達している宮松先輩からは様々な工夫やこだわりを教えていただきました。鮮度をとても大切にされていて、生鮮食品の鮮度はもちろん、お米を玄米の状態で運び現地で精米する、といったような工夫の積み重ねで外国でもおいしい日本食が守られていると知ることが出来ました。

香港理工大学では日本語の授業に参加させていただきました。第二外国語として日本語の授業を取っている学生たちがとても流暢に日本語を話されていてとても驚きでした。私たちとは意識の高さが違い、見習わなければいけないところがたくさんあると思いました。ここでも語学の重要さを改めて感じました。

四日目は香港で一番綺麗なバスを持っているといわれる三苫先輩が働いている旅行会社へ行きました。現地の人と一緒に働くうえで大切なのが、急がないこと・怒らないこと・分かりやすく教えることであると聞き、海外で働くからこそ大変なことがあるということを感じました。

感想

東洋旅行社にて

東洋旅行社にて

香港での四日間は毎日が濃く充実していて得るものが多く、あっという間に感じました。今回お会いした先輩方は、皆さん諦めないことを大切にされているから海外で成功されていて、仕事に対する想いがすごいと感じました。そして、持っている沢山の知識、情報、アドバイス、熱い想いを惜しみなく私たちに教えてくださいました。私が今回先輩方からたくさんの影響を受けたように、私も人に影響力を与えられるような人になりたいと思いました。

香港に今回初めて行き、日本との違いをいくつか感じました。一つ目は、香港で働いている人の視野の広さです。日本とは違い香港はどの企業も視線は世界へ向いていました。香港だけだと市場が小さいということもありますがその他に、どの国の人でもビジネスのしやすい環境があるということが大きいと思いました。二つ目にお金に対する考え方です。多くの人や会社が集まる香港は富裕層の割合が日本と比べ多いです。今の日本は安定を求める人が多いと思いますが香港にはお金持ちになろうとする向上心を持った考え方の人が多いと感じました。

また、先輩たちのつながりには大変驚きました。拓殖大学のつながりだけでなく、現地の企業や人とのつながりをとても大切にしていることが分かりました。先輩たちが人と人とのつながりを大切にされているからこそこんなにも充実した研修になったのだと思います。私も見習わなければと思いました。

まとめ

この研修では、先輩方に口を揃えて“語学の勉強に力を入れなさい”と言われました。海外で働くときには語学はただのツールでしかないとおっしゃっていて、今のうちに英語をしっかり習得しておくべきだと強く思いました。今後は語学の勉強に更に力を入れて取り組んでいきます。そして、新聞や他のメディアで色々な知識を得てさらに広い視野を持てるよう精進します。

最後に、ご支援頂きました学友会の皆様、香港マカオ支部の先輩方・香港でお世話になった皆様、国際課の皆様、本当にありがとうございました。今回の貴重な経験は、私の財産となりました。これからの学生生活を充実したものに出来るよう日々頑張ります。そしていつか、私も今回お世話になった先輩たちのように成長し、後輩へ伝えることで恩返しできるようになりたいと思います。