平成29年度ロサンゼルス在住OB訪問研修報告その1

 

工藤2

商学部経営学科 1年 工藤 理夏子

はじめに

私は、商学部経営学科で企業経営などを学ぶ上で海外の企業についても学びたいと感じ、アメリカの企業で実際に仕事をされている先輩方にお話を伺うことができる良い機会だと感じました。また、今まで海外に一度も訪れたことがないため現地の生活を肌で感じることで、自分の視野を広げこの先の学びや留学などに繋げるための経験にしたいと思い参加させていただきました。

研修内容

2月27日から3月8日の10日間私達は現地の先輩方のお宅にホームステイし、観光や企業訪問など様々な体験をさせていただきました。アメリカで働く先輩方のお話を伺うなど、普通の旅行では味わえない貴重な経験ばかりで刺激的な毎日を過ごすことが出来ました。この研修にあたって、私は先輩方がなぜアメリカで仕事をしようと考えたのか、どのような点で日本と異なるのか興味を持ちました。そこで、「日本とアメリカの違い」というテーマで研修に臨みました。

1日目と2日目は古谷先輩のお宅にホームステイしました。サンタモニカやハリウッド等の観光をし、アメリカの空気を感じることができました。また、2日目の夜に古谷先輩のご家族と一緒に夕食前ゲームをするなどとても楽しい時間を過ごしました。言葉の壁を感じないほど暖かく迎えていただき、最初は緊張しましたがリラックスしてコミュニケーションをすることができました。そこで感じたことは、家族をとても大切にしているということです。ホームステイしたどのお宅でも家族の写真が沢山飾られ、また夕食後コーヒーを飲みながら談笑するなど家族と一緒に過ごす時間を大切にしており、その点は日本と少し違いがありとても素敵だと感じました。

3日目に訪れたトーレンスアダルトスクールでは、英語の授業を体験しました。周りの方々は様々な国から英語を学びにきており、コミュニケーションをとる手段は全て英語で最初はとても戸惑いました。しかし、どの方も積極的に話しかけて頂いたおかげで、伝えられることは少なかったですが、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。そして、もっと多くのことを英語で伝えられるようになりたいと強く感じました。

この研修で最も印象的だったことは、4日目と5日目に出来谷先輩の娘さんが通うUCLAの見学です。4日目の夜にUCLAの日系人学生のカルチャーナイトを見学し、5日目に校内を見学しました。日系人学生のカルチャーナイトでは、日本の文化や歴史についての演劇やダンス、太鼓などの発表でした。完成度がとても高く、学生が全て運営し作り上げていると聞いて驚きました。勉強以外の活動も全力で取り組んでいる姿勢は素晴らしいものでした。そして、5日目に校内を見学することで日本の学生とアメリカの学生の差を痛感しました。アメリカの学生は休日でもとても多くの学生が勉強をしており、意識の差を感じてしまいました。これは、UCLAだけでなく見学したアメリカのどの大学にも共通して感じました。テスト前には図書館に泊まり込みで勉強するのが当たり前らしく、どの学生も目標を持って学生生活をおくっており、学習に対する意欲や積極的な姿を見ることで自分の学生生活に対する意識を変えることが出来ました。

6日目、7日目は大学の見学や、大谷翔平選手が所属するエンゼルススタジアム、アメリカのテーマパークなど様々な場所を観光しました。その中でも、メキシコとの国境を見ることができたのはとても貴重な経験でした。日本ではまず見ることができない陸の国境を間近でみることができて感動しました。「人間が勝手に作った壁の向こう側とこちら側で全く生活環境の異なる人々が暮らしている」というお話を荻野先輩から伺い、日本では感じることができないためとても不思議な感覚でした。

8日目は、桜植樹記念公園を訪れました。ロサンゼルス支部の方々の桜事業で植えられた桜は、まだ細い幹でしたが花もいくつか咲いておりとても綺麗でした。記念碑には拓殖大学のロゴがあり、OBの方々がこのような活動をされたことに感動しました。また、拓殖大学が世界で活躍する先輩方を生んだ国際的な大学であるということも実感し誇りに思いました。私もその一員として卒業してからもまた訪れたいです。

感想

工藤3

私は、今回の研修で日本とアメリカの違いを感じることでアメリカに対する憧れや魅力も高まりましたが、それだけでなく日本の良さも再発見することができました。

出来谷先輩から伺ったお話で、海外に出る際に大切なことは日本人としての習慣を忘れてはいけないというものが印象的でした。例えば、私たちが当たり前に行う時間を守ることや真面目に働くこと、気配りなどという日本人らしさを身に着けて海外に出れば人から信頼を得られ尊敬され人として高く評価されるそうです。また、荻野先輩も日本で普通に働くようにアメリカで働くと、同僚からは働きすぎだと言われ、上司からはより仕事を任させるようになったとおっしゃっていました。私は、これらのお話を聞いて日本人の「当たり前」をとても誇りに思いました。私達がこれから生きていく上で忘れてはいけないことだと実感しました。

今回学んだことは大きく分けて2つあります。1つ目は、人との出会いやコミュニケーションを大切にすることです。先輩方はアメリカで様々な人に出会いその繋がりが大切だとおっしゃっていました。また、アメリカで仕事をする上で一番大切なことは「人の管理」だそうで、様々な人種の人々がいるからこそ相手の意思を確認する必要があると伺いました。宗教・文化を理解する姿勢が大切であり、そのためのコミュニケーションはとても重要だと感じました。2つ目は、目標を持って自ら積極的に取り組むことが大切だということです。私は最初、一人でアメリカに行き働くということは不安なことや辛いこともあるのではないかと考えていました。しかし、先輩方にお話を伺うと不安などはあまり感じられていない様子でした。どの先輩も目標や自分のやりたいことを達成するために自らチャンスをつかんだからこそとても前向きだったのではないかと感じました。そんな先輩方の姿をみて、私もいくつになっても目標を持ち続け人生を充実させ自分も積極的な姿勢で様々なことに挑戦していきたいと強く思います。

今回の研修は物の見方や考え方の視野を広げることが出来、私にとってとても充実したものになりました。このような機会がいただけたことをとても嬉しく思っています。出発までサポートしてくださった国際課のみなさんや現地の先輩方、ご家族の方には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。この経験を無駄にせずこれからも様々な活動に挑戦し、世界も視野に入れ将来にむかって努力し続けます。本当にありがとうございました。