月刊Hanada 3月啓蟄号

 

表紙

花田紀凱 責任編集(飛鳥新社、840円)

早いもので通巻22号になるが、この号が最も迫力満点の記事満載の豪華版だ。トップの総力大特集は「朝日新聞の提訴と断固、戦います!」―朝日新聞による言論封殺―(小川榮太郎)昨年12月25日、朝日が5千万円の民事訴訟を起こした事件だ。

「韓国は国旗に慰安婦を刷り込め」は堤堯×久保紘之の蒟蒻問答だ。<韓国はヤクザに似ている>の中で「そんなに慰安婦が大事なら」というわけ。「オリンピックだって3位に入れば慰安婦像が掲揚される。どうです、ワクワクするような光景でしょうが(笑)」

「猫は何でも知っている」(佐藤優)の書き出しでは例によって鈴木宗男事件で始まり、二島返還論で終わる。「朝鮮半島通信」(重村智計)はピョンチャン冬季オリンピック南北会談を茶番劇と笑う。元拓大国際学部教授だった執筆者は安倍総理の開会式出席を強く推す。まず儀礼、次に2020東京オリンピックの成功にも配慮せよ、と。

ものすごい力作は「八月十五日からの戦争・通化事件=最終回」(加藤康男)が狙われた看護婦と三千人虐殺の真実を一気呵成に書き上げている。残留日本軍将兵による救出反攻作戦は事前に中京(八路軍)に洩れ、加えて朝鮮人民義勇軍(李紅光部隊)日本人憎しの民族抹消ジェノサイドに大虐殺され、遺体は通化橋下の凍結した渾江へ投げ捨てられた。(毎年2月3日、靖国神社に日本通化会慰霊祭)拓大34期・満鉄社員だった金森夏樹先輩(宮城県立気仙沼中学校卒)も殉難者の1人である。

最後に集中連載「朝鮮人は不幸だったのか=⑤密航の時代」(鄭大均=首都大学東京名誉教授)昭和5年3月5日の大阪毎日新聞は北九州・岡垣村波津海岸に18人密航―高松炭鉱で働くためと「福沢諭吉が喝破した背信、違約が当たり前の国、韓国」(渡辺利夫=拓殖大学学事顧問)そして「北朝鮮・中国危機新時代の日本防衛論」(櫻井よしこ×小野寺五典防衛大臣=拓大45期小野寺信男元気仙沼市長の女婿)もタイムリーな対話だ。(M)

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