月刊Hanada12月豊饒号

 

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花田紀凱責任編集(飛鳥新社、820円)

背表紙に大きく<総力大特集 プーチン・習を侮るな!>と書いてある。この中で、ひときわ目立つのは「北方領土返還にかけた父子 鈴木宗男・鈴木貴子」だ。北方領土問題の真相から貴子議員の結婚まで―白熱の親子対談!が面白い。「四島一括返還」は虚構で「まず二島を先に返してもらい、それから日露の交渉だ」と叫ぶ宗男氏は、売国奴・国賊・ロシアのスパイと、まるで反対の猛批判を浴びた。自宅にも街宣車が押しかけた。この結果、両国は「空白の10年間」に陥る。これは田中眞紀子外務大臣がよくない。「敵の敵は誰か」よく考えたい。

告発レポート!「アジア女性基金の背信」(山岡鉄秀)にインドネシアのスマランで発生した日本軍将校によるオランダ人と混血女性(収容所)の問題。この事件は軍上層部の知るところとなり、発生後2カ月で軍法会議に付され、厳重処分を受けたはずだ。日本側が厳重処分を下してないように書かれているのが気になる。

あとは「通州事件」虐殺の現場を歩く(加藤康男)が飛鳥新社から刊行され、これから世界に発信されようとしている。(M)