WiLL 9月特大号
花田紀凱 責任編集
(ワック、820円+税)
トップページは<総力大特集 もう大新聞、テレビはいらない!>石原慎太郎と百田尚樹の「放言の自由と言論の不自由」対談――もちろん①「自民党勉強会発言」の全真相から始まるのだが⑦歴史への反逆、村山、河野談話でおもしろい話があった。石原「ゼロ戦のエース坂井三郎さんが中央線電車の中で、大学生2人の会話にショックを受けた。50年前に日米が戦争したことを知らない。で、どっちが勝ったの?と」(要約)もう1つも石原「エジプトのナセル大統領、インドネシアのスカルノ大統領が、日本の戦争にわれわれも触発されて第3次世界大戦をやれたのだ、と」それは独立戦争のことだった。ちなみに坂井さんは2000年に死去。
同編集部の「今月この一冊」に「方哉と山頭火 死を生きる」渡辺利夫(ちくま文庫、864円)アジア研究の第一人者が――とあるので、だれだかすぐわかった。
なべおさみ「裏口入学事件」の真相もおもしろい。一読の価値あり。
9月号は、すごい。「出版界よ、もっと元気を出せ!」が田中健五(元文春最高顧問)―木滑良久(マガジンハウス名誉顧問)と花田紀凱編集長は、文壇エピソードいっぱい。おもしろすぎる。
最後に<戦後70年歴史発掘>が控えており、<私はマッカーサーの「直属通訳官」だった=野村旗守>日系二世ジョージ・キザキ(86)の人生。ソ連からの引揚船を舞鶴港で迎える米軍監視班の実情は初めて知った。(M)