台湾2・28事件を風化させるな

   2014/03/13

台湾2・28事件を風化させるな

2月24日、東京のアルカディア市ヶ谷で台湾2・28時局講演会が約500人の参加者を集めて行われた。日本の敗戦によって大陸の国民政府(蒋介石)軍が台湾に上陸した。中共軍との内戦に敗れたためだ。

このとき、台湾本島人と各地で衝突し、国府軍は多数の台湾指導者を捕らえて銃殺したのが2月28日事件といわれる。

拓大専門部16期の許壬辰先輩(日本名=石井辰二)は嘉義飛行場方面の攻防戦で虐殺された。熊本市の鎮西中学(相撲部・柔道部)出身で、拓大では武徳科柔道指導者専攻を卒業した人だ。台北市の2・28紀念館には、石井先輩の遺影に拓大卒の説明板がある。日本語ボランティアガイド蕭錦文(しょうきんぶん)さん(86)が、この日「国民党政権下で進む2・28事件の風化」と題して熱血あふれる講演を行った。

日本李登輝友の会の小田村四郎元拓大総長など台湾に縁の深い教育者も参加していた。主催は台湾独立建国聯盟日本支部。蕭さんは石井先輩の遺族探しに協力してくれた人物で、拓大学友会から感謝状を受け取っている。

拓殖大学百年史編纂室協力員 宮澤正幸(51期)