大分で過ごした四日間~留学生地域研修感想文(その2)~

   2018/11/08

平成23年度留学生地域研修②

商学部国際ビジネス学科1年 ソドノムベル ビレグト(モンゴル)

今年の夏休みは、拓殖大学学友会の16回目の留学生地域研修に参加させていただきました。地域研修のスケジュールの通り大分県で3泊4日を過ごし、大分県、津久見市の戸髙鉱業社を見学し、大分県の観光スポットを訪れることができました。毎日アルバイトや授業で忙しい私にとっては非常に充実した夏休みになったと思います。

研修の一日目は8月19日でした。当日東京は大雨のため私たちが乗っていくはずの飛行機が1時間も遅れて到着し、やっと午後1時45分に大分県へ出発することができました。大分県に来て最初に感じたことは涼しさでした。九州は東京よりずっと暑いと思っていた私には意外でした。大分空港では、戸髙鉱業社の社員である石井さんが迎えに来てくれて、それからの4日間私たちに心温かく案内をしてくれました。空港から戸髙会長に挨拶しに戸髙鉱業社本社へ行きました。会長は優しくて、とても親切に受け入れてくれました。

それから、津久見ローターアクトクラブ、戸髙鉱業社のみなさんと一緒に夕食を食べに行きました。みんなにモンゴルのことを伝える気持ちは満々でしたが、緊張のあまりにうまく喋れませんでした。私の真正面にローターアクトクラブの会長、津久見市の太平洋セメントの方が座っていました。その方の話から日本のセメントの半分はゴミで作られていることを聞いて本当に驚きました。ゴミの分別や再利用の大切さを分かったような気がしました。ローターアクトクラブのみなさんや戸髙鉱業社の皆さんの温かい心に囲まれて私たちの研修の一日目は終わりました。

研修の2日目は戸髙鉱業社の見学で始まりました。2日目から、昨日の5人のメンバーに戸髙鉱業社の社員である高崎さんが合流し、私たちを案内してくれることになりました。まずは、会社案内DVDを見に戸髙育英会館へ行きました。戸髙鉱業社は1957年に設立し、今では、単一鉱山で生産量はトップクラスの大会社となりました。戸髙鉱業社が生産している石灰石は日本で自給できる鉱物資源だということが分かりました。説明の中では、何よりも驚いたのは、石灰石は私たちがよく知っているセメントや鉄鋼にだけではなく、薬や食品などの私達の身近な物にも数多く使用されていることでした。

説明が終わり、私たちは実際に鉱山を見学しました。鉱山の巨大さに言葉が出ないほど驚きました。今までモンゴルでいくつかの鉱山を見たことはありますが、これほどではありませんでした。鉱山の中で私が一番注目したのは、そこで動いている機械でした。最終的な材料を作り出すまでどういう機械を使って、どういうふうな作業をしているのか気になり、職員の方にいろいろ尋ねてみました。モンゴルでは、天然資源はいっぱいありますが、それを掘り出し、材料として作り上げる機械がなく、中国やアメリカなどの海外企業に委託し、掘り出しています。

そして驚いたのは、鉱山の中を走る化け物のような大きなトラックでした。高さ5メートル以上のダンプトラックやホイールローダーなどの巨大なトラックをそれまで見たことはありませんでした。大きな重機の前で写真を撮ることができました。

2日目の午後から6人で大分県の観光スポットを訪れ,そして夕方は津久見市の扇子踊りに戸髙鉱業社のみなさんと一緒に参加しました。日本の祭りに参加したというより、浴衣を着たのは初めてだったので、とても緊張しました。踊りのセンスがなさすぎる私に戸髙鉱業社のみなさんと一緒に祭りを見に来たみなさんの前で踊るのはとても大変なことでした。周りのみんなに教えてもらって何とか間違えながら踊りましたが、私と一緒に教えてもらった他の3人の留学生の踊りのうまさを見て、自分の踊りのセンスがなさすぎることに再び気付きました。扇子踊りに参加して本当に楽しい時間を過ごすことができ、踊りの会場に集まったみんながこの日をどんなに心から楽しみにしていたことが、分かりました。この地域研修を通じて日本の文化に触れることができて本当に良かったと思っています。

次の日私たちは津久見市を離れて、大分県の他の観光地に行くことになりました。たった2日しかたってないのに、私たちを親切に受け入れてくれた皆さんのところを離れていくのは寂しい気持ちでした。いつの間にか戸髙鉱業社の皆さんは私の中では大事な人になっていました。津久見市から出発して、久住花公園へ行きました。残念なことにその日は雨が激しいかったため、公園でゆっくり時間を過ごすことができませんでした。次は阿蘇大観峰でした。そのとき運良く雨が止み、大観峰まで行くことができました。晴れた日は景色が美しいとのことですが、残念ながら雨で霧がひどく、美しい景色を楽しむことができませんでした。

そこからガンジーハウスで昼食をとり、湯布院の宿泊先へ向かいました。みんなが旅の疲れを感じていた頃でした。ホテルについてから夕食をとり、特に予定はなかったため、みんなで楽しいおしゃべりなどしながらゆっくり休みました。

いよいよ私たちが東京に帰る日が来ました。午前中は九重”夢”大吊橋とうみたまごへ行って、午後大分空港に到着しました。

今回の拓殖大学学友会の第16回留学生地域研修に参加して、本当に良かったと思っています。学友会のみなさんのおかげでこの研修を通して扇子踊りなど日本の文化に触れ、また一つの会社を見学することができて非常にありがたく思っています。もちろん、自分たちの休日まで失いながらも私たち4日間も付き合っていただいた戸髙鉱業社の石井さんと高崎さんや、私たちを親切に受け入れてくだった会長や戸髙鉱業社のみなさんと会えて本当に良かったと思っています。雨のせいで見ることができなかった大観峰からの景色を見に行きたいと思いました。