一、街を離れて野に山に
    行くへ定めぬ俺達は
  夕んべの星見てほのぼの偲ぶ
    遠い昔の物語

二、朝もはよから起こされて
    寒風すさぶ星空を
  仰いで歩く野良道遠く
    鍬を(かつ)いでとぼとぼと

三、あの子は良家のお嬢さん
    俺らはしがねぇ呑百姓(どんびゃくしょう)
  どうせかなわぬ恋ならば
    肥桶(こいおけ)担いで忘れよう

四、雲は流れて西、東
    道は険しく続けども
  闘志を秘めて俺は行く
    握り(こぶし)に力込め