ホーム > 草木すら時に悲歌(ひか)を嘆(たん)ず 噫(ああ) 熱血武侠の紅陵健児 などか憂国悲憤の歌なしとせん。 染りては散るもみぢの下蔭(したかげ) 美酒酌みては五丈原に嘯(うそぶ)きし先人 夫(そ)れ その憂国武侠の魂は迸(ほとばし)りて此の歌となる。 移ろい行きし星霜と共に人亦去りて 今 此処興亜思想揺藍(ようらん)の地 紅葉ヶ丘に籠(こも)れる健児二千(ふたせん) 時に国を憂い亜細亜を想はば 紅陵の盟友(めいゆう)よ 風に嘯(うそぶ)け 摩天林(まてんりん)の下 雲に雄叫(おたけ)べ 麗沢湖(りたくこ)の畔(ほとり) 而(しこう)して掬(く)むべし 掬まん哉 先人が血潮の雄叫びを。 三十九期 佐野 篤四郎 作