富山県入善町長に69期笹島氏

 

富山県北東部の入善町で行われた町長選挙(8月3日投開票)で、拓大69期笹島春人(ささじま・はるひと)氏(無所属・新人)が当選した。

推薦なく逆風のスタート

笹島春人

相手候補の元島正隆氏(無所属・新人)は昨年10月の町議選には出馬せず、今回の町長選に的を絞っていた。3月議会期末の時点で現職は引退するとも出馬するとも態度をはっきりしないため、笹島氏は2期目の町議選に出馬、連続トップ当選を果たした。元島氏はしびれを切らしたのか4月中旬に町長選出馬表明の記者会見、すると5月になったとたん現職引退の噂が流れ出し、10日に正式に引退表明がなされた。

笹島氏は、無投票はだめとのたくさんの声を受け立候補の決意を固めたが、自民党町支部は元島氏を推薦候補とし、県連も追随(上田県議の陰謀か?)、町会議員も元島氏になびきだした。

私は学友として応援すべく、67期の県会議長高平公嗣氏にお会いし応援要請をするも「本人からも電話があった、でも遅い」とにべもなし。だが町内の区長代表として28人の区長全員の推薦同意をもらった以上引くに引けず、先頭に立つ覚悟を決め、6月29日地元後援会設立総会を開き活動を開始、町内全域訪問やミニ集会開催などに精を出した。相手は自民党の宣伝カーをフル活用し「自民党は元島を推薦しました」を連呼。笹島氏は自民党員であるが仕方なく「“町民党”で頑張ります」と。拓大の先輩、後輩たちには後援会とは関係なく勝手連として応援を依頼した。

勝利めざし学友尽力

元島氏には国会議員や、隣接市町から県議、首長などが続々応援に来た。こちらは辻泰久黒部市議(68期)、魚津龍一元朝日町長(69期)に弁士を依頼するしかなく、事務所内の檄文も最初は少なかったが、中曽根元総長、赤澤学友会長、前花学友会富山県支部長、工藤正司埼玉県行田市長(72期)、村上正邦元衆議院議員(54期)の電報がそろい安堵した。魚津敏明氏(75期)も彼の地区でがんばってくれた。私も連日弁士に立ち、笹島とは校歌に“人種の色と地の境 我が立つ前に差別なし”と歌われた大学で学んだし、北方領土、拉致、竹島、尖閣の問題を何とかしたいとの思いを持っている男だと、また魚津元町長は、国への陳情はしっかりするし、頼りになる先輩がたくさんいるから大丈夫と訴えた。また辻市議は、38年間の行政経験と4年半の町議経験を持つ首長として申し分ない男だと太鼓判を押した。

最初は一歩も二歩も遅れ劣勢だったが、父君が元県会議長という毛並みの良さもあり、最終日の総決起大会には現職が出席し後継者指名をした結果、得票数8,860票、元島氏に1,143票の差をつけての当選となった。後日学友会富山県支部総会で笹島氏は「学友の皆さんのおかげです、拓大で学んでよかった」と感謝の気持ちを述べた。

屋木健人(入善町道古、68期)

経歴

  • 昭和23年12月16日生まれ(65歳)
  • 昭和42年 3月 富山県立入善高等学校卒業
  • 昭和46年 3月 拓殖大学卒業
  • 昭和46年 4月 入善町役場入庁
  • 平成21年 3月 定年退職
  • 平成21年10月 入善町議会議員(1期目)
  • 平成25年10月 入善町議会議員(2期目)
  • 平成26年 6月 町長選挙出馬のため町議会議員辞職
  • 平成26年 9月 入善町長(任期平成30年8月31日まで)