雄弁会 総長杯争奪の学生雄弁大会開催
11月16日(金)の12時30分から八王子校舎の麗澤会館90年記念ホールで第18回拓殖大学総長杯争奪全日本学生雄弁大会が開催された。主催は雄弁会で後援は学生主事室、学友会、後援会などである。出場弁士は10名。当日は学生弁論界を中心に約70名が集結した。開会の挨拶は経営学科2年の石黒崇之委員長。公務多忙により欠席の藤渡辰信総長の代理で外国語学部の山田政道英米語学科長が祝辞を述べた。審査員は委員長の松下政経塾出身で国際学部の甲斐信好准教授、政経学部の奥田進一准教授、海外事情研究所の佐藤丙午教授など3名である。雄弁会出身の傍聴者は山田作人学友会事務長を含めて4名が訪れた。
今回から個人の誹謗中傷や身内の弁士を援護する野次は規制の対象となった。大会執行者が判断した場合は加点の対象外だ。数年前と価値観が変わったのかこれが最近の主流との事。主張内容は教科書検定の沖縄自決箇所の批判、過度の民営化を受けた自治体の行政監視強化、所得格差や非正規雇用の増大の是正などが取り扱われた。話の中身はその時代背景を色濃く反映している。弁論中は終始「下ばかり見て原稿に穴が空くぞ」「使用の参考資料が古すぎる」など激しい野次の応酬があった。厳しい質問に対して弁士が解答に詰まる場面も多数見受けられた。夕方頃から審査をして総長杯は「生活オンブズマン」の明治大学成田嵩憲弁士、学友会長杯は「曙光の見える場所」の早稲田大学太田龍之介弁士、後援会長杯は「恥の文化」の中央大学神原宏章弁士が受賞した。甲斐信好准教授の講評後は参加者全員の記念撮影で最後を締めくくった。
レセプションは18時40分開始でここでの相互交流で大学間同士は今後とも健闘を誓い合った。司会兼任で活躍した伊東晋平大会実行委員長は「運営人数の少なさと関係団体との連携に苦労した」と話し、最後に「この伝統を絶やす事は絶対にしたくない」と抱負を語っている。雄弁会は現在会員数が少数で苦境に喘いでいる。基礎体力を付ける事を目標として演錬の充実や講演会の開催など広報を積極化するべきである。学内最古の部活として活動の活発化を願うばかりである。
(三角洋平102期)