ブラジルで活躍するOBに出会って
国際学部国際学科4年 大島良介
今回、※個人研修奨学金の支給を受けて訪問してきたブラジルのクリチバ市に行くに当たって、本学にて教鞭を執られている商学部の高橋都彦先生より、拓殖大学OBの上田敏實(うえだとしみ)さんという方をご紹介して頂くことができました。上田さんは拓殖大学商学部貿易学科の第80期卒業生で、1986年にブラジルへ移住し、現在はパラナ州クリチバ市にある在クリチバ日本国総領事館に勤めていらっしゃると聞きました。事前に御連絡をさせて頂いたことでクリチバ市はブラジルの暑いイメージとは異なり、冬は寒波により気温がとても下がる地域ということだなどと、渡航前から現地についてのアドバイスを受けることができました。
現地に到着してからは、早い時期に総領事館を訪れるように助言をいただいていたので、到着後すぐに電話で連絡をして数日後に総領事館を訪ね、市内の詳細な地図や生活に関しての注意点、交通手段の利用方法などを伺いました。クリチバ市は交通手段としてバスが非常に発達しているのですがそれ故に路線が豊富で乗り換えが難しく、容易に把握できるものではありませんでした。上田さんは私のホームステイ先の住所や滞在中に通う教育機関、市の中心地の位置関係を説明しながらバスの利用路線や乗り換える地点を詳しく教えてくださいました。私の拙いポルトガル語ではステイファミリーとの会話で詳細な理解を得ることは出来なかったのですが、説明していただけた後は早い段階から自分だけでバスを乗り継いで目的地に辿りつくことができました。
その後もまたゆっくりとお話を伺える機会を設けていただき、総領事館の近くにあるブラジル料理のレストランで昼食を御馳走になりながら上田さんの学生時代の話やブラジルでの生活、総領事館でのお仕事の内容などいろいろな話を聞かせていただきました。私はブラジルという国に興味があり、今後も仕事や生活でブラジルと関わりを持っていきたいと考えているなかで、実際に活躍されている先輩の方から生の話を聞けるというのは本当に貴重な機会でした。ひとりでブラジルを訪れて生活するにあたって現地に精通されているOBの方と連絡をとれる状況にあったことは非常に心強いことで、今回の私の個人研修はこういった支えのおかげで実り多き研修になりました。 本当にありがとうございました。
上田さんは今後もブラジルに研修を希望する学生がいれば歓迎してくださるとのことで、ブラジルに興味があり研修を考えている学生の方々は是非伺ってほしいと思います。
※個人研修奨学金…英語と日本語を除く第2外国語または地域研究科目の履修者を対象に、言語力の向上と実地研修を奨励することを目的とした拓殖大学の奨学金制度です。その科目に係わる国、期間や日程などすべてを学生自身で策定し、選考に合格した学生に付与されます。この制度は昭和43年以来毎年実施されており、今年度はこの奨学金をうけて34名の学生が世界12ヶ国で研修を行ってきました。