日本唯一な技術~令和元年度留学生地域研修感想文(神奈川班その3)~

 

集合写真

商学部国際ビジネス学科 3年 マリアンティ(インドネシア)

トヤマ工場

今回の神奈川県に留学生地域研修では二泊三日の中でいろいろなところに見に行ったり、見学したりしました。一番印象に残っていたところはトヤマ工場です。

初めてトヤマ工場を聞いたときには、2年生前期の機械工作法という授業です。安西先生は「トヤマは高難度な一品一様な製品を生み出せる」と言いました。それをきっかけて、今後絶対一度現場に行くと思いました。今回は本当な現場に行ったら、とても驚きました。

まずはトヤマの理念「ものづくりを通して世界平和の為の科学技術の発展に貢献」について、紹介したいと思いました。トヤマは、1954年創業以来60年あまり、一貫してモノづくりに携わってきました。この間、科学技術の発展には目を見張るものがあります。巨大核融合実験炉は人工太陽を創り出すでしょうし、一方で、ナノテクノロジーは原子分子レベルの観察からその操作を可能にするレベルに至りつつあります。

創業者・遠藤元正が努力し築き上げたのは、モノづくりに真摯に向き合うという愚直ともいえる精神と企業哲学でした。最先端科学技術製品を扱う今のトヤマにとって「モノづくりに真摯に向き合うとは何か?」これを突き詰めて考えたとき「人づくり」にたどり着きました。

モノづくりを支える人づくりに欠かせないものには3つあります。1つは感性です。豊かな感性なくして新しいモノを生み出すことはできません。自然を相手にするとき、モノづくりに欠かせない感性も育まれると思うからです。2つめは環境、つまりインフラです。社員同士が共鳴し、刺激し合って相乗効果を高める環境です。3つめはアイデアを形にできる最先端の設備です。モノづくり企業である以上、必要不可欠な要素です。それで、モノづくりの殿堂が建設できます。

次に、なぜ、世界でたった一台しかないような最先端科学装置を生み出せるのか?

それはモノづくりの上流から下流まで一気通貫で行える体制を備えているからです。それで、この体制について紹介したいと思います。まずは徹底したヒアリングです。研究・開発に携わるお客様のアイデアやプランに耳を傾けることからスタートします。そして解析ツール等による基本設計から実機を製作する機構設計まで一貫してお引き受けます。最先端のCAD/CAEを駆使し、ネットワーク上でデータを共有することによって効率化も実現できます。次に、プロセス制御、インターロック、データ処理など、システムを構築するために計測・制御します。そして、熟練した技が結集したハイテク工房で機械加工をやります。そして、図面のミス、組立精度の誤りなどトラブルが絶えず、納期のしわ寄せも最終の組立工程に集中します。トヤマの心臓部”マルチスペシャリスト”で人間的な工程なのが組立です。最後に納品後のアフターサービスに至るまで、自社内で対応するワークフローがトヤマの強みです。

今回はトヤマの工場だけではなく、山北町役場も行きました。山北町役場を見たらとても驚きました。まず、このような役場の見学は初めてです。また町長は非常に優しいし、住民たちが受けられたサービも細かいところまで考えました。例えば、その町の高齢者が多いので、役場は1階のあるスペースで、住民が相談したい課を呼んであげます。そうにしたら、わざわざ階段を登る必要がなくなりました。それはとても便利や親切だと思います。

今回の研修は、日本のものつくり技術や先端科学の進歩や日本の文化をより知れて、とても楽しかったです。またOBたちとたくさんお話しをして、色々なことから勉強になりました。学友会はもう110年の歴史を持っているが、今の大学生がこのような先輩たちと話しする機会が少ないので、今回の研修は絶対肝に銘じます。