インドで活躍されているOB・OGを訪ねて(平成29年度個人研修奨学金感想文・インド)

 

(左)齋藤さん (右)後藤

(左)齋藤さん (右)後藤


(左)齋藤さん (右)石橋

(左)齋藤さん (右)石橋

商学部経営学科 2年 後藤辰弥
政経学部経済学科 2年 石橋拓馬

私たちは今年度夏季休暇中、拓殖大学の「個人研修奨学金」の制度にてインドへヒンディー語(科目名「インド・パキスタン語」)の研修に行って参りました。その際、現地で活躍されている本学OBの齋藤隆太さんとOGの古屋礼子さんから貴重なお話を聞かせて頂く機会がありましたので、ご報告申し上げます。

齋藤隆太さん

外務省在ムンバイ日本国総領事館勤務、国際開発学部開発協力学科2007年卒業

齋藤さんとお会いしたのは、バナーラスでの語学研修終了後に訪れたムンバイー1でした。齋藤さんに初めてお会いしたのは9月2日で、お忙しい中、私たちのために丸一日を空けて南ムンバイーを案内して頂きました。ムンバイーのインド門、タージ・マハル・ホテル、ムンバイーの大洗濯場ドービーガート、世界遺産のチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅など、ムンバイーの有名な場所のご案内だけでなく、ムンバイーの電車とタクシーの乗り方まで教えて頂きました。

斎藤さん、古屋さんおふたりとも、本学在学中には私たちと同じく第二外国語としてヒンディー語を学ばれ、「個人研修奨学金」の制度でインドに滞在されました。斎藤さんは最初、ヒンディー語ではなく中国語を履修したかったそうでしたが、抽選に落ちてしまいヒンディー語を学び始めたそうです。しかし、大学三年生の夏休みに「個人研修奨学金」の制度でインドに滞在された事がきっかけとなり、インドに強い感心を持ち始め、現在のお仕事につながっていると話して下さいました。

9月4日には、大変幸いなことに齋藤さんが勤務されている外務省在ムンバイ2日本国総領事館を訪問させて頂き、齋藤さんとご一緒にお仕事をされている方々と、更には野田亮二総領事ともお話しする機会をセッティングして下さりました。齋藤さんが所属されているのは経済班というインド、特にムンバイーの経済状況を調査する部署です。現在工事が行われているムンバイーのメトロには日本から資金と技術が提供されています。そのため現在の日印の関係は良好です。しかし、ここ近年、インドを訪れる日本人の旅行者数は伸びていないそうです。いかにしてインドの魅力を日本人に伝え、興味を持ってもらい、インドへの日本人旅行者数を増やすかが、インドの日本国総領事館全体の課題であるということを教えて頂きました。

1 都市名の最後を伸ばしているのは、ヒンディー語のデーヴァナーガリー文字での正確な発音に従っているからです。
2 逆にこちらでは、都市名の最後を伸ばさないのが正式名称であるからです。

左から後藤、古屋さん、石橋

左から後藤、古屋さん、石橋

古屋礼子さん

JETRO(日本貿易振興機構)New Delhi勤務、国際開発学部アジア太平洋学科2009年卒業

古屋さんとお会いしたのはムンバイーから戻った首都のデリーでした。私たちは9月7日に古屋さんとお会いすることができたのですが、実は9月13日に安倍首相とインドのN・モーディー首相との日印首脳会談が行われるため、古屋さんは首相訪印の準備で大変お忙しい中でした。それにもかかわらず、私たちのために古屋さんは時間を作って食事をご一緒して下さいました。

古屋さんは高校生の頃にインド西部のクジャラート州に滞在された事があり、そこでインドに興味を持ち始め、インドについてもっと知りたい、学んでみたいと考えるようになったそうです。本学に入学後はヒンディー語を学び始め、「個人研修奨学金」の制度でインドを再び訪れ、そしてインド経済がご専門の小島眞先生(現名誉教授)のゼミで学ばれ、現在はJETRO New Delhiで日本企業のインド進出をサポートするお仕事をされています。

齋藤さん、古屋さんからはお仕事や個人研修でのお話だけではなく、おふたりが所属されていた「インド・パキスタン研究会」が参加した「語劇祭」のことなどの学生時代のお話も聞かせて頂きました。

ところで、このたびの私たちの経験は、本学名誉教授の坂田貞二先生と非常勤講師の澤田彰宏先生(本学商学部貿易学科卒)、この両先生のご紹介により始めて可能となりました。日本とインドを結ぶ第一線でお仕事をされている両先輩のお話を伺うことができただけでなく、総領事館の訪問など学生ではなかなかできない経験もすることができました。齋藤さんと古屋さんのおふたりには、お忙しい中、私たちのためにお時間を作って下さったことに心から感謝するとともに、今回の経験を今後の学生生活に活かしていきたいと思います。