現役と先輩つなぐチャレンジ「拓大つながりプロジェクト」進行中
8月に徳島市で行われた阿波おどりには、今年も徳島県支部が主体となって「拓殖大学学友会連」が参加した。その中に、4人の現役学生の姿があった。これは「拓大つながりプロジェクト」と銘打ち、学生チャレンジ企画(大学が年1回学生の様々な企画を募集し、採用企画に補助金が出る)に採用されたグループだ。彼女たちは「国際交流愛好会」のメンバーで、日々の学生生活(ゼミやサークル活動など)で先輩や社会に出た卒業生から、自身の学生生活や将来のことにとても刺激になる話を聞いたそうだ。そして、より多くの先輩から話を聞き、またそのような機会のない学生にも広げ、学生生活の糧としてもらうべく、学友会支部総会などに参加し、先輩たちにインタビューをしてまとめたものを発表するという企画を立案したのだ。(企画書参照)
質問内容は▽拓大に入った理由▽拓大の魅力とは▽学生時代に何をしたか▽学生時代の夢▽現役学生とのつながり感じるか▽現役学生へのメッセージ など。
事の始まりは6月のある日、リーダーの伊藤さんが学友会事務室を訪れ、地方の学友会に先輩を訪ねに行かせてくれという。学生が行きたいというのを止めることもできないので、近々予定されている北海道や宮城などの総会の日程を伝えた。それが公式の訪問許可だと受け取ったらしく、めでたくチャレンジ企画に採用された後に持ってきた企画書には「学友会への訪問許可をいただきました」と書いてあったちょっとびっくりした。こうなってしまっては放っておくわけにもいかなので、その後何度か連絡を取りながら、活動を進めてもらった。その中で、今回の阿波踊りにも同行することになったのだが、そのためのいろいろな手配もこちらでする羽目になってしまった。
支部総会でインタビュー
最初の支部訪問は7月の北海道連合会60周年で、伊藤さんと峯さんの2人の予定だったが、飛行機のトラブルで伊藤さんの到着が遅れ、峯さん一人で取材をしていた。学生にアンケートを取って決めたという、先輩への質問項目に沿って、講演会と懇親会の合間や、懇親会の最中にインタビューを敢行したようだが、あわただしく進行するので、それほど多くの先輩にインタビューはできなかったようだ。だが、現役学生から、学生時代はどんなことをしていたかなどと質問されると、先輩方はみな嬉しそうに答えていた。ホテル勤務の若手の卒業生からは、成果発表に役立ちそうな実践的なレクチャーを受けていた。そのあとの2次会には、伊藤さんも参加したそう。
8月の宮城県支部70周年には、この2人のほか、3人の外国人留学生も参加。壇上での自己紹介で伊藤さんが「オス!」の第一声を元気よく発し、会場は一気に盛り上がった。サウジアラビアからの留学生モハメッド君は「拓大は勉強以外にもやりたいことができ素晴しい。それをほかの学生にも伝えたい。先輩の話を聞くのはおもしろい」と話してくれた。また中国から来た女子留学生は「学生としてこういったパーティーに出るのは初めてのことで楽しい」と話した。こういう学生が参加することは諸先輩にとっても嬉しいに違いなく、先輩の方から積極的に話しに来てくれたとのこと。この時の大内支部長のインタビューの映像がすでに出来上がっているので、ご覧いただきたい。支部総会のほかにも、独自に海外へ行くなどして取材しまとめたものが、紅陵祭で発表(教室展示)されるので、ぜひ多くの人に見ていただきたいと思う。また22日の応援団OB会・吹奏楽部・チアリーディング愛好会によるステージ発表の中でも、プロジェクトメンバーが登壇して発表するとのこと。
学友会活性化のきっかけになるか
彼女たちに話を聞く中で、学友会本部に係わる者としても得られるものがあった。学友会はここ数年、若手卒業生や現役学生に活動に参加してもらおうと画策しているが、なかなか成果が上がっていない。しかし、現役学生の中には、こういった「先輩とのつながりを持ちたい」と考える学生もいることが分かった。これからは、学友会という組織をアピールするのではなく、学生と卒業生、または卒業生同士のマッチングをいかに作り出すかを考えた方がよいだろう。具体的な方法についてはまた考えていかなくてはならないが、今回のプロジェクトがひとつの突破口になるかも知れない。(事務局 鈴木)