ヤットサー、ヤットサー、踊りは拓大、ヤットサー、ヤットサー

   2014/04/12

2011年阿波踊り①

興奮渦巻く踊り天国、徳島の阿波踊り。今年も、オレンジ色のハッピに身を包み、拓殖大学学友会総勢45人が踊り込んだ。

毎年8月12日から15日の間、町中に抑えきれない情熱が溢れかえる徳島市の阿波踊り(市観光協会、徳島新聞社主催)だが、今年は、例年とは違った意味合いが加わっていることは言うまでもない。

東北地方を中心とした東日本大震災の犠牲者に徳島の地から心を込めて供養の踊りを捧げ、一日も早く復興できるよう、東北に元気を送る阿波踊りにしたいと誰もが願っていた。盆踊りとして400年以上の長い歴史を持つ阿波踊りは、本来は海で遭難して亡くなった人々の魂を供養する為に始まったものだ。

1945年の徳島大空襲で徳島市は一面焼け野原となる壊滅的な被害を被った。食料だけでなく、日用品すべてが不足していた中で、阿波踊りは人々の心のよりどころとなり見事にここまで復活し、現在では130万人にのぼる観光客が全国各地より押し寄せる大祭にまでなっている。昨年40年ぶりに阿波踊り参加に復活した拓殖大学学友会からも、被災者の方々に阿波踊りを通じて元気を発信していきたい。

8月14日、阿波踊り当日。この日の徳島市内は昼過ぎよりゲリラ豪雨に襲われたが、それが結果として、ぞめきが鳴り響く演舞場に涼しい風を送り込んでくれた。

そんなさなか拓大踊る阿呆達が、徳島ワシントンホテルプラザに続々と集結した。まず、酒井宏治氏(徳島県支部長、62期)と折目信也氏(阿波踊り実行委員長、67期)が遠方より阿波踊りにご参加いただいた学友の方々に感謝の言葉と、阿波踊りの楽しみ方について述べられた。

続いての踊り指導は、本家大名連所属の槇山忠春氏(徳島県副支部長、67期)より基本から熱心にご指導いただいた。終始和やかにたっぷり3時間。最初は皆少々ぎこちなく四苦八苦するも、やがて2拍子のリズムに手足が合い始めると、自然と笑顔もこぼれ出す。さあ、いよいよ演舞場に向けて出発。オレンジ色のハッピに身を包んだ拓大踊る阿呆達はにわかに活気づいた。

メイン演舞場藍場浜に拓大学友会連がさっそうと踊り込む。拓殖大学と書かれた高張提灯とのぼりを高々と掲げ、槇山忠春氏と小川慎一郎氏(96期)が先陣を切って踊り込む。続いて有名連の浮助連所属古城義夫氏(67期)の独特の網打ち踊りが観客を魅了する。さらに、酒井宏治氏、江口浩史氏(徳島県副支部長、87期)、藤見貴臣氏(同支部事務局長、93期)、飛び入り参加でしなやかな女踊りを見せる眉月連所属の速水尚子さんが先頭に立ち、総勢45人の学友が4列横隊で笑顔と個性溢れるパワフルな踊りを披露し、観客を沸かせる。三味線、太鼓などの鳴り物を含め、有名連である本家大名連が我々をサポートする。拓大ののぼりを手にした勝山憲吾氏(岡山県支部長、67期)が迫力ある踊りで最後方を飾る。「ヤットサー、ヤットサー、踊りは拓大、ヤットサー、ヤットサー」氏の掛け声に続き全員が連呼し、一層場を盛り上げる。

引き続き南内町演舞場に流れ込む。「ヤットサー、ヤットサー」今年初参加の土井田学氏(愛媛県支部顧問、69期)、森達正氏(同支部長、72期)、神野啓氏(同副支部長、71期)、日下恵介氏(岡山県支部幹事、69期)、浜中澪氏(100期、神奈川県)も、ぞめきのリズムと一体となり、溌剌とした笑顔と爽やかな汗がほとばしる。2度目の参加となった清水利隆氏(香川県支部長、71期)、守屋林一氏(岡山県支部会計幹事、73期)、矢内裕行氏(85期、東京都)、山口由奈氏(95期、神奈川県)、松尾樹氏(96期、富山県)、小泉健一氏(102期、東京都)は慣れた足取りで横隊を崩さず拓大のまとまりをここぞとばかりにアピールする。

両国橋付近では誰もが参加できる”にわか踊り”の輪がいくつも作り出しされていた。「踊る阿呆に観る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々」拓大踊る阿呆達も他の有名連や観光客に加わり乱舞する。周を取り囲む観客達も次々と輪の中へ引き込まれ、さらに大きな踊りの渦を作り出す。鳴り響く三味線、心弾む鐘の音、轟く大音の太鼓、踊り子と観客の熱気が一体となった街を肌で感じながら踊りきる。

最後に踊り込むのは紺屋町演舞場。昨年よりまして高々と熱気の中を舞う拓大の高張提灯のもとオレンジ色に紅葉した拓大もみじが舞う。「踊りは拓大、ヤットサー、ヤットサー」拓大魂が観衆をぞめきのリズムに包み込む。阿波に集結した拓大踊る阿呆達の興奮は最高潮に。1年にたった一夜だけの拓大連。学友と共に踊りきった喜びに包まれながら、勝山憲吾氏の掛け声のもと押忍三唱で締めくくり、ここでひとまず中締め。疲れを知らない踊る阿呆達はさらなる学友の交流を深めるべく阿波の酒場へと繰り出したのであった。

お礼

今回、拓大学友会連を結成するにあたりまして各県からのご参加、誠にありがとうございました。また、学友会本部はもとより四国連合会の皆様、各方面で御尽力を頂いた皆様方に大変感謝いたしております。この場をお借りしてお礼申し上げます。

なお、来年の拓大連結成は8月15日の予定です。新たな拓大踊る阿呆が一人でも多く誕生しますよう、皆様のご参加心よりお待ち申し上げております。

梶達矢(95期)

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