アメリカンフットボールチーム代表、石井光暢氏(91期)来訪

   2014/04/26

石井光暢氏来訪

11月22日、2枚目でがっちりした体格の石井光暢氏が学友会本部を訪ねてくれました。

石井氏は1993(平成5)年、拓殖大学政経学部卒業の91期。現在アメリカンフットボールチーム、「相模原ライズ」を運営・管理する、特定非営利活動法人、相模原ライズ・アスリート・クラブの代表であると同時に、現役選手としても頑張っております。もう間もなく40歳になりますが、30歳そこそこの体力です。

そもそもアメリカンフットボールは日本ではまだまだ認知度が低く、競技人口も約3万人と言われ、ラグビーの約20万人、サッカーに至っては約5~6百万、と比べ極端に少ないスポーツで、観客数も1試合平均何百人という単位です。

日本のフットボールは通称Xリーグと称し、1996年に発足した社会人アメリカンフットボールのトップリーグで、1部から4部まで計61チームが所属しております。試合は春にはトーナメント、秋はリーグ戦があり決勝戦が社会人選手権「ジャパンXボール」、ここでの勝者が1月3日の日本選手権「甲子園ライスボール」へ進出し、日本一を決めます。

フットボールは殆どが企業に所属する実業団チームとして運営されており、「相模原ライズ」の前身「オンワードオークス」はオンワード樫山の実業団チームでしたが、業績悪化を受け2008年12月に一旦解散となりました。

神奈川県相模原市(2010年4月政令指定都市移行)を本拠地とする「オンワードオークス」は圧倒的な強さを誇り、市民にこよなく愛されており、復活を願う署名が約4万人となり、2009年3月、旧オークスメンバーの8割が残り、クラブチーム、「相模原ライズ」として再出発しました。

「相模原ライズ」は現在2部に所属し、秋リーグ12チームで全勝と強さを発揮して優勝し、近々1部最下位チームと入れ替え戦を行います。

殆どのチームが企業チームでクラブチームは例に漏れず他のスポーツと同様、経営的に大変厳しい状況の中にあります。この相模原ライズ・アスリート・クラブは選手、スタッフ、チアリーダーを含めると約120人おり、年間1億円かかるそうです。石井代表は自身で環境関係の会社を経営しており、このクラブから給料のたぐいは貰っておらず、要するにボランティアです。寄付やカンパを募るのですが、年間精々5百万円なそうで、台所は本当に厳しいようです。

どなたかご理解下さりスポンサーになって下さる方はいらっしゃらないでしょうか、と呼びかける気持ちはよく分かります。

今、フットボールの普及活動と同時に、解散した企業チームをクラブチームとして立ち上げた内容を中心にマスコミを通じたり、直接の講演活動を続けているそうです。支部総会等で石井氏を招いて講演していだいたらいかがでしょうか。お薦め致します。

石井氏は拓大在学中はフットボール部に所属し選手としても活躍しておりました。現在の拓大フットボール部は強く、2部優勝を学習院大学と争っているそうです。

石井氏は「スポーツそのものを日本の文化として根付かせたい。日本の場合スポーツは学校や企業のものであったりで一般市民とはかけ離れており、一般の人が生涯にわたって親しむスポーツ文化がない。欧米では普通の街にグランドあり、クラブハウスがあり、市民が気軽に利用し楽しんでいる。日本でもそのようなスポーツ文化を育てる手伝いをしたい。それは自分の場合アメリカンフットボールであり、このチームが強くなることによってフットボールの認知度も高まり、支援者も増えて行くのではないか」と誠実に熱い胸のうちを語ってくれました。

石井氏はまた相模原市のシテイ・セールス・サポーターとしてF1ドライバーの片山右京氏ら民間から選ばれた8人で相模原市をPRしております。

アメリカンフットボールはかなり激しいスポーツで防具を付けていても、怪我する事もある格闘技ですが、石井氏はそのような激しいスポーツをする人とは見えず、優しく穏やかでなかなかの2枚目の青年紳士でした。

編集委員・大内信哉