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作詞 石原 秋朗(十八期)

一、霞に沈む春の夜も
    青葉に薫る風の日も
  紅葉に映ゆる夕暮も
    時雨(しぐれ)にむせぶ冬の夜も
  断えぬは何の思ぞや

二、戦勝遂に一利なく
    富国畢竟(ひっきょう)兵弱し
  自負は自慢に(ほか)ならず
    自警は自罵(じば)(まさ)らずば
  民族の威を如何にせん

三、文明開花浮薄なり
    学は糊口(ここう)の手段のみ
  財は虚栄の資にすぎず
    誇をすてゝ恥をとる
  民族の名を如何にせん

四、大和島根の荒磯に
    立ちて聞かずや潮の音
  見よ西流(せいりゅう)は矢の如く
    東流遂に消え行くを
  民族の名は影もなし

五、五丈原頭春暮れて
    希望の光初夏の
  日輪高く昇る時
    聞け青嵐(せいらん)に声あるを
  民族の名を高ふせよ

六、弦月(げんげつ)落ちて紅陵に
    夜気清冷の骨に泌む
  (かぜ)蕭々(しょうしょう)の夕まぐれ
    聞け空林(くうりん)(うそぶ)くを
  民族の名を高ふせよ

七、嗚呼(ああ)君子国何時(いつ)の日か
    植民の(わざ)なしといふ
  邪教の禁と諸共に
    赤き血燃ゆる同胞が
  進取の道は絶えたるを

八、開国既に五十年
    移植の道は開けたり
  世は当年の士なきや
    人に当年意気なきや
  植民の声たえてなし

九、政党者流(しゃりゅう)(たの)みなく
    閥族政府無能なり
  官学私学無為(むい)にして
    国民夢に()ける時
  民族の名は威は如何に

十、然らば東亜の覇を握り
    民族の威を振ふべく
  然らば正義の剣を取り
    民族の名をあぐべきは
  我等の措きて誰ぞある

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