2011年度 プロアルテ財団活動報告
サンホセ給食センター及び母子家庭作業所に対し、ご支援を賜り誠に有難うございました。お陰さまで本年度も活発な奉仕活動が出来ました。
本年度も地域住民や多くの協力者を得て運営することが出来ました。特にこの地域を管轄するカソリック教会の協力はありがたいものでした。新しい牧師さんが赴任されたことにより地域住民の協力者が増えました。
現政権は”21世紀の社会主義”を掲げ、貧困者撲滅運動を行なっておりますが、社会主義の弊害である貧富の差の増大、汚職の蔓延は日増しに増大しております。残念なことです。給食センターで食事をしている子供の中に「ゴミ捨て場」で金目の物を集めている子供も居り、サンホセの給食センターの必要性を痛感する次第です。
昨年に続き地域の治安が悪く、子供達が被害に会うことも度々でした。集まってくる子供達はそれぞれ複雑な家庭環境で育っています。給食センター、武道教室は子供達に心の拠りどころも与えていると思います。
12月頃から30年ぶりの大雨が降り多くの避難民が出ております。サンホセ給食センターも水害にあいました。地域の害虫駆除を積極的に行い、デング熱、チフス、マラリアの予防に努めております。毎年行なっている健康診断、寄生虫駆除、虫歯治療、インフルエンザ対策を行なっています。ロータリークラブの医者、保健所、大学の医学部の協力で行なうことが出来ました。
お母さんの作業所は手に職をつけても仕事がないのが現状です。マンタ市が行なっている職業訓練所にて縫製作業に参加し縫製の技術を取得し、市や国が発注する作業衣、ユニホームを作る仕事を請けることにしております。職業訓練所への参加費用、材料費などを補助しています。
サンホセの施設では新学期の学用品支援、こどもの日のパーティー、誕生日会、ピクニック、クリスマス会、武道大会など、子供達にとって思い出になる行事も積極的に行なっています。
年度初めに予定した活動計画に基づき、地域住民に少しでも現実の苦しみを和らげ、将来に希望を持てるよう出来る範囲で自分を生かした活動を続ける所存です。
私は平成23年度の日本国外務大臣表彰を受章することが出来ました。日本とエクアドルの相互理解促進の功績が認められました。
サンホセ給食センターをご支援くださりましたマンタの会の方々はじめ、多くの関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
エクアドル国マンタ市 プロアルテ財団理事長 井上順八(59期)